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米ロ首脳会談始まる

2021年6月16日

スイスのジュネーブで、アメリカのバイデン大統領とロシアのプーチン大統領が初めて対面での会談を行っています。現地から富永記者の報告です。  会談は私の後ろにあります、18世紀に建てられた邸宅で行われています。辺りは広い範囲で立ち入りが制限され、まさに厳戒態勢です。  首脳会談などで度々、遅刻してくることで知られるプーチン大統領ですが、16日は予定通り会場に入りました。入り口で両首脳が笑顔で握手を交わす場面もみられ、会談は日本時間午後8時半すぎに始まりました。  「首脳間の対話が必要な多くの問題があります。生産的な会談となることを期待しています」(ロシア プーチン大統領)  「外でも言いましたが、常に直接会う方がいいですね」(アメリカ バイデン大統領)  ただ、会談冒頭の会話は弾まず、ぎこちない雰囲気でした。 Q.現在も続いている会談の焦点は?  冷え込んだ関係の修復に向けた「きっかけ」を見つけられるかどうかです。バイデン大統領としては「最大の競争相手」と位置付ける中国に対抗する上で、ロシアとの関係をこれ以上、悪化させたくないのが本音です。そのため、ロシアの関与が指摘されるサイバー攻撃や、また反体制派をめぐる人権問題以外では協力できる分野を摸索したい思惑もあります。  一方のプーチン大統領も核軍縮を含む「戦略的安定性」や環境問題といった分野では協調姿勢をアピールし、関係正常化に向けた糸口を探りたい考えとみられます。  ただ、両首脳とも相手に譲歩したとか姿勢が弱腰だと受け取られれば、国内で大きな反発を招くことになりかねず、双方が互いの出方を慎重に見極める神経質な会談となりそうです。(16日23:25)

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