2019年7月22日
(2019/07/22) 国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が72歳で死去したと、同機関が月曜日に発表しました。
日本の元外交官である天野氏は、軍縮・不拡散外交や原子力問題で豊富な経験を持ち、2009年から世界の原子力問題を規制する重要機関の長官を務めていた。
米国がイランの核ウラン濃縮を制限する2015年の世界各国との協定から離脱した後、イランの核開発計画に対する懸念が高まり、緊張が高まっている時に訃報に接しました。
天野氏は、イラン核条約につながる数年にわたる交渉に深く関与していた。
事務局は天野氏の死因を明らかにせず、死亡時期も明かさなかった。IAEAは、国旗が半旗に下げられると発表した。
IAEAは、天野氏が近々、IAEAの理事会に退任を表明する手紙を書く予定であると述べた。
その手紙の一部を公開した。その中で天野氏は、「『平和と発展のための原子』計画の目的を達成するための具体的な成果」をもたらしたIAEAを賞賛している。
また、天野氏は、IAEA加盟国やIAEA職員に対し、「我々の成果を非常に誇りに思うとともに、感謝している」とも述べている。
イラン核協議のほか、1995年、2000年、2005年の核不拡散条約再検討会議に貢献し、2007年には2010年核不拡散条約再検討会議準備委員会の委員長を務めた。
天野は、2005年から2009年7月に事務局長に選出されるまで同機関の日本代表を務め、2005年から2006年までは理事長を務めた。
東京大学法学部卒業後、1972年に外務省に入省し、ベルギー、フランス、ラオス、スイス、米国に赴任した。
2002年から2005年まで外務省軍縮・不拡散・科学課長を務める。
それ以前は、国連ミサイル・パネル、国連軍縮・不拡散教育専門家グループの政府専門家として活躍した。